2011年6月20日月曜日

患者役割

先日、うちの利用者さん(Aさん)が入院している病院にお見舞いに行った。

僕が伺ったとき、Aさんは車椅子に乗ってラジオを聞いていた。

「退院にはもう少しかかりそうだ。」と話しながらも、とても元気そうな声と笑顔に安心した。

様々な会話をした後、Aさんが休む時間になったのでそろそろ帰ろうかと思ったとき、ふとベッドが目に入った。ベッド柵2個が繋げられてベッドに装着されている。

どうやってAさんはベッドに移るのだろう・・・。

Aさんにどうしているのかを聞いてみると、ベッド⇔車椅子への乗り移るときは職員を呼んでいるとのことだった。

Aさんは「自分で乗り移りできるって言ったんだけどね。危ないから必ず呼んでと言われている。トイレも呼んでからでないとできないよ・・・。」と話されていた。

僕は「Aさんの乗り移りをリハビリスタッフは評価しませんか?」と聞くと、「看護師と介護士の人がやってくれるよ。」と話された。

実際のところどうなのかはわからないが、この状況を病院のセラピスト・・・いや、職員はどのように捉えているのだろうか。

事実はわからないので、しっかり評価した結果このようにしているのかもしれないが、本人の同意を得ていないのは確かだ。

セラピストは毎日しっかり評価を行い、1人で出来るように試行錯誤して欲しい・・・いや!するべきだとさえ思う。

特にOTはAさんが作業剥奪の状態にあることに気づき、どうにかしようともがいて欲しい。Aさんの声を聴いて欲しい。Aさんに患者役割を押し付けている状況にあることを認識して欲しい。

Aさんには、主体的な生活者としての役割を持ち続けて欲しい。

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