今日もまたまた感動物語がありました。
本日から利用のAさん。
内部疾患で入院されていて、かなりの廃用性の機能低下がある方です。
担当者会議で相談員が、今週末にAさんの息子の結婚式があるけど、Aさんは結婚式に参加されないと決めている、ということを聞いてきてくれました。
僕は本当にAさんとじっくり話し合い、Aさんが出した答えなのか気になって仕方がなかったので、個別リハビリテーションの時間に聴いてみました。
「行かなくて本当に後悔しませんか?」と。
その結果、
Aさんは途中で倒れたら息子に迷惑がかかると思っていること。
結婚式という祝いの場に救急車を呼ばないと行けない事態になったときが怖いと思っていること。
体力が持つかどうか心配だということ。
式場までの階段が上がれるかどうか心配だということ。
本当は・・・本当は行きたいと想っていること。
Aさんが本当に想っている気持ちがわかりました。
息子さんに気遣って行かないという選択をしてたんですね。
僕は、行こうと思えばいくらでも手段はあることをお伝えしました。
例えば、僕の経験上、きつくなったら休める場所を確保してもらうように式場にお願い出来ることや階段昇降の介助を式場のスタッフにお願い出来ること等です。
その後、僕たちはAさんが行きたいと思うのであれば全力で支援しますと約束しました。
Aさんは「考えてみる」と話され、個別リハビリテーションを終えました。
昼ご飯を食べた後、Aさんはスタッフに「息子の結婚式に行きたい」と話しました。
スタッフは嬉しそうに僕へ報告してくれました。
そして、「今から会場の下見にAさんと行ってくる!」と言ってきました。
僕は嬉しさと同時にスタッフの行動力に驚き、「息子さんに確認してからにしよう」と提案しました。
僕はいつも「ちょっと待て!」と止められる側だったので、止める側になるのは何だか不思議な感覚でした(笑)
その後、スタッフはAさんと共に、娘さん、息子さん、式場に電話で確認し下見に向かいました。
Aさんとスタッフは会場の下見だけでなく、式場スタッフとの打ち合わせや衣装選びまでしっかりして帰ってきました。Aさんは何着も試着されたそうです(笑)
Aさんは「最高」と喜んでくれました。
あとはAさんが家族と共に息子さんの結婚式を堪能するだけです。
ちなみに、うちのスタッフが、結婚式場のスタッフに「デイサービスってこんなことまでするの?」と聞かれて、「利用者さん全員の夢を叶えます!」と返答したそうです(笑)
このスタッフの行動力、それを応援し、臨機応変に残った利用者さんひとりひとりの作業を支援した他のスタッフ、全てが一つになったからこそできた支援でした。
最高のスタッフと働けていることに感謝します。