2012年10月4日木曜日

出逢いの力

僕は学生時代、可もなく不可もなく、上手に生きていければいい。作業療法に熱いわけでもない。何かに情熱的なわけでもない。そんな学生でした。

そんな僕が4年生の長期実習で師匠と出逢いました。

ここまで作業療法に、クライエントに情熱的で、ストイックなひとがいるんだ!

まさに衝撃でした。これがクライエント中心の概念との出逢いでした。

2ヶ月間ほぼ毎日、昼休みはクライエントの作業に必要な道具の調達、準備。休憩はご飯を食べる10分くらいのもんでした。

そんな毎日を過ごす中で、僕は師匠から情熱をもらいました。

作業療法士は情熱的でないといけない!情熱的でないひとに、クライエントは人生を預けようと思うはずが無い!そう思いました。

そして長期実習2期目でも2人目の師匠との出逢いがありました。

1期目で頂いた溢れんばかりの情熱が暴走している僕をきれいにまとめてくれました。

ひとを熟知した作業療法士でした。

アイドルになりたいというクライエントに対して、一緒にアイドル事務所に電話しちゃうような作業療法士でした。

諦める諦めないは作業療法士が決めるんじゃない、クライエントが決めるんだということを学びました。クライエントが自分の人生について責任をとる権利を保障する大切さを学びました。

そんな実習を終えた僕は、作業療法に対する姿勢が変わりました。人生が変わりました。

同級生からは「沖縄から帰ってきたら病気になった」と言われました(笑)

そして僕は師匠のいる沖縄へ就職しました。

そこで、琉球OTさんをはじめとする、たくさんの、本当にたくさんの情熱的な作業療法士と出逢いました。情熱的な後輩とも出逢いました。情熱的な他職種の方と出会いました。

その中で、作業療法士の魅力はトップダウンとOBPだということに気付かせてもらいました。

また、tomoriさん、samuraiさん、ADOCプロジェクトの皆さんと出逢い、全国の情熱的な作業療法士と出逢いました。仲間が増えました。

そして、故郷へ戻り、情熱的な先輩方に出逢いました。

僕は出逢いに力をもらい、出逢いに学び、出逢いによって支えられています。

そして、現在、出逢った全国の情熱的な作業療法士の方々に力をもらっています。支えられています。


今、想いが強いからこそ、作業療法が出来ない職場の環境に悩み、苦しんでいる後輩がいます。

職場の中だけで考えないでください。地域だけで考えないでください。

広い視野で見た時に、支えてくれる仲間はたくさんいるんです。同じ想いの仲間がいるんです。

昔、職場で打ちひしがれた時、仲間を想い出し、気付きました。「僕は1人じゃない。」

きっと物理的な距離よりも心的な距離の方が大切なんだと思います。

辛い時に想いだして下さい。今まで出逢った人たちを。

あなたは決して1人じゃない。


感情の赴くままに書いた拙い文章ですいません。

2 件のコメント:

  1. 鳥人OTさん
    ご無沙汰しております.福島の齋藤です.
    記事,心から同感です.僕も全国の沢山の仲間の存在が,自分の力になっています.想いはあるけど…なかなか形にできずに悩めるOTが一体どれくらいいるのでしょうね.おそらく相当な数のOTが毎日悩んでいるんだと思います.
    僕自身もいつも悩んでいます.でも同じ志の仲間の存在があるから,その悩みが決してネガティブなものとして完結せずに,次の課題やモチベーションに結び付けられるんですよね.僕の自分の経験を振り返ると,もしも想いがあるならば,必ず行動に移すことが大切だと感じます.クライエントのことを考えて,行動をひとつ起こせれば,必ず同じ志の人と繋がることができる.僕がADOCの素晴らしい仲間に出会えたのは,クライエントとの面接にどうしてもADOCを使いたくて,思い切って友利さんに「データ収集でも何でもするので使わせてください」と連絡したことが始まりでした.多くの悩めるOTの想いが報われることを祈っています.いつも素晴らしい記事をありがとうございます.今後ともよろしくお願いいたします.

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    1. 齋藤さん
      ご無沙汰しております。
      いつも心温まるコメントをありがとうございます。
      そうなんです。最近、特に現状に思い悩む作業療法士が多いと感じます。
      齋藤さんのおっしゃる通り行動に移すことなんですよね。その行動に移す一歩を踏み出すことで、世界は大きく変わりますよね。心からそう思います。
      しかし、同時にその一歩を踏み出す勇気を持つことの難しさを感じている作業療法士が多いということもわかりました。
      僕は、その一歩を踏み出すお手伝いを微力ですが、今後行っていければと思っています。
      むしろ、ADOCプロジェクトがその役割を担っていると思っています。
      これからもご指導よろしくお願いいたします。

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