WHOは健康の定義を「健康とは、完全に、身体、精神、および社会的に良い(安寧な)状態であることを意味し、単に病気でないとか、虚弱でないということではない。」としている。
つまり、健康には、生活の満足と幸福感(well-being)が含まれている。
僕が学生さん等に健康について説明をする場合、五体不満足の著者である乙武さんを例に出させていただき、次のような質問を投げかける。
「乙武さんは、健康だと思いますか?」
すると、ほぼ全員の方が「健康」だと答える。
身体に障がいを抱えているのになぜ健康だと思うのだろうか?
問答を繰り返しているうちに、言葉は違えど大体の方と行き着く解答がある。それは「やりたいことをやっているように見えるから」だ。
この「クライエントがやりたいこと(そのひとにとって意味と価値があること)」を作業療法士は「作業」と表現する。
また、ひとはどのようにして生活の満足感を感じるのだろうか?どのようにして幸福感を感じるのだろうか?
あなたが満足と感じるときはいつですか?幸福感を感じるときはいつですか?友達と遊ぶとき?旅行をしているとき?ゆっくり休んでいるとき?・・・
それは、間違いなく「作業」をしているときだ。
そう!ひとにはそれぞれ満足を感じる作業、幸福を感じる作業があるのだ。
結局、「たとえ身体や精神に障がいがあろうとも、そのひとがそのひとらしい作業を行えていること」が健康ということだと僕は考える。
利用者さんが幸せになる、健康になる施設を創りたい。
0 件のコメント:
コメントを投稿